2019年2月15日金曜日

有名が故の弊害!?間違われた書体 Garamond (ガラモン)エピソード

普段何気なく使っている文字の歴史を探る

【文字の話 11】Garamond(ガラモン/ギャラモン)






ガラモン氏の字じゃない!?


16世紀フランスの活字鋳造業者クロード・ガラモン が製造した活字が有名になり、各地の活字鋳造所で "Garamond" と名づけられた活字が製作されていた。

ガラモンの死後、彼のスタイルを真似てジャン・ジャノンが作った活字を、19世紀前半にフランス国立印刷局が間違って「ガラモンの活字」として復刻・製造したのが混乱のはじまり。

後に、Adobe Garamond が作られたが、こちらは本物のガラモンの文字を基にしている。

ガラモン系とジャノン系に分かれる。

世界中の金属・写植・電子活字をあわせると、その数は軽く1000種類を越える「ガラモン」があるとされている。



文字の特徴


伝統的なセリフ体「オールド・セリフ・フェイス」の代表格。
セリフの特徴は、縦線と横線の太さの違いがない、あるいは僅かな差しかない。
「Q」のテールが円に触れて下に長く流れる。
「g」が上下に2階建てになっている。
「W」が上4つのターミナル(Vが2つ重なっているような感じ)がある。



アップルで有名なガラモン


Apple Garamond は、1984年の初代 Macの発売とともにメインフォントとして約18年間の長きに渡って採用され続けた。

ほかのガラモンより横幅が細く、ギュッと詰まった文字間になっている。



調べてみて感想


懐かしいAppleロゴが出てきて、文字をギュッとつまらすデザイン流行ったな〜と思い出しました。
書体はガラモンだったのですね。
私は、間違えられたジャノン系のやや尖った「a」が好きだなと思いました。
斜体バリーションまでのせなかったのですが、斜体の小文字が、なかなか癖のある雰囲気で好きです。



参考

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