2017年7月10日月曜日

追善能のチラシデザインしました

【チラシ・フライヤーデザイン】


内藤泰二 二十七回忌追善能 飛座チラシ・フライヤーデザイン表面
おもて面


能の舞台のチラシをデザインしました。
「内藤泰二 二十七回忌追善能楽 第一回 飛座」公演です。

能楽者の内藤飛能さんより依頼をいただきました。
お祖父さんの内藤泰二さんの追善能だそうです。

今回は「追善能なのでシンプルなデザインで。だけど暗くなりすぎず。」との依頼でした。

「飛座」の文字は内藤飛能さんの字です。

デザインのイメージは月と雲です。
いつもはストーリーに合わせたイメージにしますが、今回は「追善能」がメインワード。

2017年は、10月5日が中秋の名月で、公演が10月9日と近く、”月の綺麗な時期”と思い月をモチーフにして季節感を出してみました。
元花屋だったので、以前に中秋の名月フェアをやっていた経験が役に立ちました。
後で調べたら月は秋の季語だそうです。

雲は、飛雲文様という着物に使われる吉祥文様です。
内藤さんの事務局の名前が「飛雲会」ということもあってピッタリ!と思い使いました。
黒か紺色かで迷って、結局は黒にしました。
決めては、やっぱり追善という言葉と墨の文字との調和ですね。

書をメインビジュアルにしたことで「散らし書き」という書の手法があるのを知りました。
行を整えずに言葉のリズムを書くそうで、かな文字がある日本独自の文化だそうですね。

漢字、ひらがな、カタカナが混じる日本語は、デザインする時に厄介だなぁと思うこともあるけれど、「散らし書き」ような独特な文化を育んで面白いと思います。

今回のデザインには全面的に使っていないですが、下部の特別企画展の文字列は少し意識してます。

背景に紙の写真を使ってます。


使う予定だった金色の紙も手前に写ってます。
スキャナーで読み取ると金色ではなくオレンジっぽい茶色になってしまい使うのを諦めました。
とても素敵な色だったので、使いたかったのですが残念。
真ん中の紙が背景に使った紙です。

背景の紙の拡大

表面に太い繊維のようなものが入って、和紙風で素敵な紙です。
チラシの「飛座」の文字は、ここに文字を書いたらデコボコしてさすがに書きづらいので、文字は別のデータで私が組み合わせました。

以前どこかで買い、ずっと眠っていた紙の素材が役に立ちました。
一番奥の紙がチラシの下部分に使われている紙です。
こちらもザラリとした質感があり、和菓子の包みに使われてそうな紙です。


内藤泰二 二十七回忌追善能 飛座チラシ・フライヤーデザイン裏面
うら面


裏面は上半分が番組になってます。

初めて能の番組というものを作りました。
能のタイトルの周りに名前の位置を上下変えて、主役と脇役たちを分けるやり方が面白いなぁと思いました。

グラデーションで番組との区切りを付けてます。

席の図面、地図は印刷物でもらい、スキャンしてそれを元にIllustratorでパス化しました。

地図作りって文字のサイズとか入れ方とか難しく、
もっと簡潔にカッコよく地図のデザインがうまくなりたいです。
作っている時は楽しいのだけど、悩む時間も多くてあっと言う間に時間が過ぎていきます。


チラシご希望の方は送ります。
kakinoniwa.d@gmail.comまでご連絡ください〜。

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第一回飛座情報

2017年7月4日火曜日

本のレビュー/触覚を喜ばせるハプティックデザイン

【本の感想・レビュー】おすすめデザイン本


Amazonより



HAPTIC ―五感の覚醒 
  • 編集:株式会社竹尾
  • 企画・構成:原研哉+日本デザインセンター原デザイン事務所
  • 2004年9月30日第1刷発行
評価5 ★★★★★



「HAPTIC」と言うのは英語で「触覚的な・触覚を喜ばせる」という意味だ。

この本には、「触覚を喜ばせる」ようなプロダクトが紹介されている。
株式会社竹尾が2004年に開催したTAKEO PAPER SHOW 2004「HAPTIC」展を書籍化したものだ。

形や色ではなく「触覚」を第一のモチベーションとしてデザインを行うことを様々なクリエーターに原研哉さんが依頼したそうだ。

面白いのが、デザイナー個人、パナソニックデザイン社のような会社もあり、左官職人もあり、建築家もあり、科学技術ジャーナリストもありで様々な人々が「HAPTIC」に挑んでいるというところ。

またこの本はHAPTICシンポジウムの時の記録が読めるが、原さんが冒頭でなぜ「HAPTIC」なのかと説明している。

原さんがハンス・デュリセラーという和紙の輸入業の方と会食した時に、和紙の風合いを称して「HAPTIC」と言われたそうだ。その言葉が気になって、後で辞書で調べたが載っていなくて、しばらくして電子辞書で調べたら意味が載っていてようやくその言葉を認識したとのことだ。
バーチャルリアリティの研究領域では注目されていると知り、これは素材やデザインの領域にも使えるなと思ったそうだ。


私は、グラフィックデザインを勉強していたころにこの本を知り、「HAPTIC」を知った。
そして一つの目標ができた。
HAPTICなデザインを作りたい、と。

今思うと、だから花や植物を扱うコーディネーターになったのかもしれない。

植物は触覚を喜ばせると思う。
チューリップは、いま右を向いていても明日には左を向いているかもしれないし、百合は蕾から咲いた途端に芳香な香りを発するのだ。
一生懸命アレンジメントをデザインしても一週間後には枯れゆく花になる。


グラフィックデザイナーになった今は、活版印刷に魅せられている。

あっちこっち職は飛んでるが、
HAPTICなデザインを作りたい、と思う気持ちはずっと変わらない。

そういう気持ちや欲求を持たせてもらったという意味でこの本はとても思い入れ深い。

13年前に発売された本だが、それから時代は進化して今、だんだん触覚の部分が細分化されてきている感じがある。

扇風機の風の質が開発されたり、トースターが進化を遂げたり。
ただの扇風機じゃなく、ただのパン焼き器じゃなくなってきている。
少し前は「香り」をプラスする商品が流行っていた。

なんだが人の五感を喜ばせる商品が出てきている。

まさにHAPTIC展が兆しだろう。
今本を開いて見ても、決して古く感じない。
それは、形や色などの流行に左右されるスタイルよりも「触覚を喜ばせる」というメインの制作意図が、人間がずっと持ってきた欲求だからではないかと思う。



2017年6月26日月曜日

デザインに役立つ数列と比率まとめ

こんにちは、柿の庭デザインの石田です。

2年前くらいの話、
「デザインができるようになりたいからIllustratorとPhotoshopを習いに学校にいきたい」
という話を以前していた方がいました。
Webを学んでいた時の教室の仲間の一人でした。

私はその時、
「デザインソフトを学ぶよりも黄金比と数列を学んだ方がいい」
というアドバイスをしました。

「そんなものすぐに役に立たない(就職に有利ではない)じゃないか」
とニュアンスの言葉を返されました。
そしてその話は飲み会の席でしたので、すぐに違う話へ流れてしまいました。

そりゃそうかもしれません。
資格や使えるソフトを聞いてくるのが企業です。
デザインソフトを使えれば就職の可能性は確かに広がります。

でも!でも!
ソフトが使えればそれでいいのか!?という話です。



私は大学で数列を使った基礎造形を学び、とても感銘を受けました。

黄金比、フィボナッチ数列、等比数列…これに合わせるだけでなんと簡単に美しいリズムの画面になることか!
当時の私は猛烈に数列にモエを感じていました。(今もだけど)

実際にデザインに迷った時の拠り所であります。

というわけで、デザインのまめ知識として比率や数列を紹介したいと思います。


黄金比


1:1.618。約5:8。
貴金属比の一つ。最も美しい比とされ有名。
パルテノン神殿やピラミッド、整った顔立ちの人とか、美しいものを計ったら黄金比だったというくらい「美しい=黄金比」のイメージが付いてる。

黄金比


白銀比


1:1.414。
(矩形を基準とした貴金属比の数式では、1:2.414。約5:12。)
日本では古くから美しいとされる比。大和比とも呼ばれる。
法隆寺や菱川師宣の「見返り美人図」など日本の建築や美術にこの比率が見られる。紙のA判・B判の比率にも使われている。

白銀比



青銅比


1:3.303。
貴金属比の一つ。とくに事例がみつからない。
この数字を見てそういえばと気がついたのが、A4の紙たて29.7cmを9等分すると3.3cmになるので、1:3.3になるということ。なにか使ってみると面白いかもしれない。

青銅比



等差数列


例えば3, 5, 7, 9, 11, 13...というような二項間の差が一定である順列。(差は2)
放物線にすると緩やかに変化する。

等差数列


等比数列


例えば 4,12,36,108,… というような隣り合う二項の比が一定である順列。(比は3)

等比数列


フィボナッチ数列


例えば1,2,3,5,8,13…最初の二項は 0, 1 であり、以後どの項もその直前の2つの項の和となっている順列。この数列は自然界に多く見られ、ヒマワリの種の渦、松かさの模様、巻貝など螺旋を描くものはフィボナッチ数列になっている。隣り合うフォボナッチ数の比は黄金比の近似値になる。


フィボナッチ数列



フィボナッチ螺旋



黄金比とフィボナッチ数列の関係を見ると、自然の形の美しさを知る事ができます。
ぞくぞくしますね(*´v`*)ノ ─ァァ!!

比率や数列は、グラフィックデザイン、Webサイト、建築などに使われています。
調べればたくさんまとめているサイトが出てきます。


何よりもこれに合わせるだけで「美しさ」が手に入るということが魅力です!
知らなきゃ損ってもんです。


あの時、これを語りたかった…。

デザインソフトって学ぶより慣れろ的な感じで基本操作わかればよいのではないかと思うのです。

もしIllustratorを使えるようになって、例えば、四角と三角をくっ付けたロゴをつくるとして、くっ付け方がテキトーな方と比率に合わせてくっ付けた方では見え方が全然違います。
「このロゴはこういう意図で〜」という説明に自信もプラスできると思います。



もちろん、いま活躍しているデザイナーさん達の中では常識の話です。
ですよね…?




Illustrator基本操作教えます講座はこちらへ
チラシ・フライヤー講座1人でもOKです♪


2017年6月20日火曜日

雨の名言からイラスト描いてみた

【イラスト描きました】

こんにちは、柿の庭デザインの石田です。
梅雨入りに合わせて「雨にまつわる名言」からイラストを描きました。




イラストの中の
"One may dance without holding an umbrella in the rain. It is freedom."は、
「雨の中、傘をささずに踊る人間がいてもいい。それが自由だ。」というゲーテの言葉です。

この言葉をもとに描きました。
ポストカードサイズです。

映画「雨に唄えば」は、この言葉が影響してつくられた作品だとか。

手描きをスキャン、いつもならライブトレース…と行きたいところですが、今回はIllustratorですべてなぞって描いてます。

雨の直線をまーーーっすぐにしたかったので。


茶色の紙に印刷してみました。
活版で印刷しようか迷ったのですが、今回は雨の表現を画面より切れて入れたい(断ち切りにしたい)方が勝ちました。
あとちょっと金額も張るのでね…ごにょごにょ。

活版よりシルクスクリーンが合いそうかも。

こちら何名か仕事関係者様に梅雨見舞いとして送りました。
62円に値上がったからといって特に躊躇なしです。


我が家には、雨好きな夫がいます。
雨の中踊るというよりも音を楽しんでいるみたいですが。

季節を楽しむっていいですね。


2017年6月13日火曜日

カフェ黒板を涼しげなイラストに描き換え

【黒板・ブラックボード】

こんにちは、柿の庭デザインの石田です。
柿の庭デザイン関連店のカフェ&ギャラリー柿の庭の黒板を描き換えました。





この記事を書くにあたって、前回の黒板をブログ記事にし忘れていた事が判明しました。
インスタにはアップしてあったので、日付を確認すると前回の黒板は1月12日に描き変えたようです。


…え、もうそんなに経つんだ。


というわけで前回の黒板はこちらでした。


ご近所に好評だったらしく、
褒められたと義母が喜んでいました。
これを残したい〜と言っていたのですが、
通学の小学生がちょっとこすったり(私は見ていた)と汚くなっている部分もあったので描き換えることにしました。

前回もランプ、今回もランプです。
お休みしていたアイスコーヒーが復活しました。

今回はアーリーアメリカのランプとのこと。
電気なの?ロウソクなの?という趣です。
実際は電気で付きます。

工業製品は描き終えた後は、「やりきった!」感がありますね。
比率が狂わぬように、定規を使わないので線が曲がらないように…と神経を少しばかり使います。
描いている時は息止まってます。
線をフリーハンドで引いた後、ぷはーってなります。


ちなみに裏側は四コマ漫画を描きました。


オチはありません。
最近、いろいろな漫画ブログを読んで気がついたのですが、四コマ漫画でも無理にオチを付けなくても良いのだということ。
その日あった事を四コマにまとめれば、それはそれで面白いのです。

描く前にお題をもらうのですが、義母が小学生にウケたいと謎の欲求があり、
「(新しく入荷した)今治レスキュータオルを使う小学生」というお題を出されました。

なかなかシュールな絵になるのでは…となんとか回避したいと四コマ漫画を思いつきました。

これはこれで受け入れてもらえたみたいなので良かったです。

梅雨入りしてなかなか黒板が出せませんが、晴れた日には近くを通った人々を楽しませるようしたいと思ってます。


2017年6月5日月曜日

住宅の商品案内リーフレットのイラスト

【イラスト描きました】

こんにちは、柿の庭デザインの石田です。
住宅の商品案内リーフレットの表紙と挿絵を描きました。
A4の観音開きです。

AD, D: 狩野 祐司(グッドシグナル
D: 石田 栄(柿の庭デザイン)








もともと会社さんのホームページで使われていたカラーでリアルな絵画調イラストがあったのでそれを元にイラストを作成しました。

表紙は、最初に葉っぱが細かくなりすぎて、何が描いてあるのか分かりづらくなってしまったので、大きさを再調整して書き直したりしました。
枝の描き込み作業はフリーハンドでやっていったので、自分が木になって枝を生やしているようで、楽しかったです。


絵画調イラストから起こした柿の庭デザインのイラスト
トレーシングペーパーに描いた表紙の原画

私は手描き→スキャン→イラレでライブトレースという(原始的な)手順でパス化してます。
ペンタブ使えばもっと便利なんだろうな、と思っているのですが…。
もしライブトレース機能がなかったらペンタブを買っていたかもしれませんね。
私がイラレで使う機能で確実に3本の指に入ります。

鳥のバリエーション、木にとまる鳥
内側紙面のイラストの一部原画 -鳥-
歩く人のイラストレーション
内側紙面のイラストの一部原画 -人-

鳥や人などの顔の表現も少し迷いました。
目を描くと表情が生まれてシンボル的なイメージが消えてしまうと思い、あえて描いていません。
初期のデザイン案では、内側紙面にはほとんどイラストがなかったのですが表紙を描いたら、雰囲気を気に入っていただけたのかイラスト部分が増えました。
これは嬉しかったです。

そしてAD狩野さんの整理されたデザイン感覚で、イラストも引き立ててもらえました!
ありがたや〜。


「エコな家」は、株式会社リトルバード(本社:埼玉県春日部市)が展開する、省エネと快適な住環境の両立を実現した、地球にも人にもやさしい注文住宅のブランド名です。
ホームページ:http://econaie.com/


エコな家

噂では、建てるのに携わった職人さんも「うちもここにしたい!」と言って建てたらしいです。と〜っても良いらしいですよ。
埼玉の会社さん、応援してます!

2017年5月26日金曜日

イラストのネットショップ開始しました

【BOOTHでイラストグッズ販売中です】

LINEスタンプのグッズの販売中

こんにちは、柿の庭デザインの石田です。
自分で描いたパンダのイラストからLINEスタンプグッズショップを作りました。

ピクシブファクトリーを使って作りました(^o^)

LINEスタンプの缶バッチと原画を使ったTシャツを作りました〜。




双子のパンダP子とP太の説明
P子とP太は双子のパンダ。P子は陽気で元気な女の子。P太はオタクで知的な男の子。性格が違うふたりでも息ピッタリのコンビなのだ。(LINEスタンプページ)


もちろん「P」はパンダのPです。
女の子と男の子の双子の設定です。
余談ですが、本物のパンダも双子が多いみたいですね。

オレンジストライプのバンダナがP子、緑のバンダナがP太です。

このキャラクターは、実はLINEスタンプを作る前から私のノートなどに登場する子達でした。
脳内キャラクターというのでしょうか。

P子P太という名前は、LINEスタンプにするときに芸名として付けました。
本当の名前は恥ずかしいので秘密。

今後もう少しグッズを増やしていく予定です♪

見てやって下さいませ。
Online shop BOOTH(https://twinpanda-pkopta.booth.pm/

「ロマン・チェシレヴィチ-鏡像への狂気-」展

【展示見にいきました】

場所:ギンザ・グラフィック・ギャラリー
会期:5月15日(月)〜6月24日(土)
入場:無料


ロマン・チェシレヴィチ展チラシ

 極めて水準の高いポスターやコラージュ作品を長年にわたって数多く制作し、人々に知的な感動を与え続けてきた、ポーランドを代表するグラフィックデザイナー、ロマン・チェシレヴィチ。研ぎ澄まされた感性は、鏡像を駆使したように、全体を左右両側から押し込み、シンメトリーを維持しながら中央部を消失させていく新境地の手法を切り拓き、観る者に揺さぶりをかける力強いイマジネーションを生み出しました。 ロシア構成主義とバウハウスを学び、50年代後半はポーランド・ポスター芸術派として、ヘンリク・トマシェフスキやヤン・レニッツァ等と共に活躍しているチェシレヴィチ。60年代の初期にフランスへ渡り、フォトモンタージュの巨匠、ジョン・ハートフィールド等にインスピレーションを得て、丹念に構成された幻想的な世界観を呈示しました。映像をモンタージュの手法で料理し、フランスのグラフィックデザインやアート領域にも多大な影響を与えています。60年代の後半には、雑誌『エル』や『ヴォーグ』のADとして、大胆で斬新なエディトリアルデザインとフォトモンタージュに情熱を燃やし、ヴィジュアルスキャンダルによる風刺、皮肉、批判を行い、ポピュラーマガジンの概念を変えました。 日本初となる本展では、ポズナン国立美術館の貴重な収蔵作品から、ポスター122点、コラージュ29点、雑誌・その他グラフィック作品38点を厳選し、チェシレヴィチの本質に迫ります。(gggサイトより引用)




素晴らしいポスターの数々だった。
これが無料で見られるなんて贅沢!
シンメトリー、右上がりのタイポグラフィー、カーネーションと地図が重なったイラストのアイデアも良かったなぁ。

フォトモンタージュって深層心理みたいなものが出そうと思っている。
美術館で見るたびに少しビクッとする気がする。

それと、ギャラリー内で流れていた音楽「第九」が感情を揺さぶるのに非常に効果的でしたよ、ギンザ・グラフィック・ギャラリーさん。


2017年5月24日水曜日

小文字がない気品可愛い英フォント「Copperplate (カッパープレート)」

普段何気なく使っている文字の歴史を探る

【文字の話 10】Copperplate Gothic(カッパープレート・ゴシック)





40歳でタイプデザイナーに異業種転職した制作者ガウディ


Copperplate Gothicは、アメリカのフレデリック・ガウディ(Frederic W. Goudy)によってデザインされた書体で、1901年にAmerican Type Foundersによって発売された。

ガウディは「40になってシカゴの不動産屋の帳簿仕事をしている自分を見直して、人生を誤っている」と悟り、大方の人間が自らが選んだ職業に身を全うしようという年齢になって、彼はほとんどゼロから再スタートした異色のタイプデザイナー。

その後の36年間で彼は113のフォントを生み出した。

今月5月11日は命日だそうだ。
ちょうど5月に文字の話でCopperplate Gothicを取り上げるという偶然を感じた。


名前のカッパープレートについて


Copperplateという名の通り、銅版、銅版印刷時代に使われていた文字を復刻をしたようだ。大文字しかないのが歴史が古い感じを受ける。それがデザイナーの狙いかもしれない。
文字の話1のトラジャンも同じで小文字がなかった。
小文字がないフォント=古い=格式的みたいな日本にはない意識がありそう。


食のブランドロゴに好まれる?


ゴシック体(サンセルフ)だけど、ローマン体のように文字の端にセリフと呼ばれる飾りが付いているのが特徴のCopperplate Gothic。
小文字がなく、すべて大文字アルファベット。

直線的なボディの洗練された都会的な雰囲気、伝統的な飾りを持つ事であたたかみも感じられる。
使われている例をネットで見ていると、飲食店や食べ物系が多いように思われた。
DEAN & DELICA、KIHACHI…など色々なブランドロゴに使われているよう。

だんだん…このフォントを見ているだけでお腹が空いてきたかも。

どっしりとした存在感があるけど、飾りのお陰で中性的な雰囲気が出ているフォント。
気品に満ちているのだけど、可愛い感じ。

もちろん、雑貨や法律事務所など様々使える汎用性に優れた書体だ。


調べてみて感想


書体の歴史よりも制作者の40歳からの人生に興味を覚えてしまいまいた。
美術界でも60歳から絵を描き始めて80歳の大御所に…みたいな事聞きますが、すごくパワフルで勇気もらえます!

Copperplate Gothicは、「格式高い」と「可愛い」というギャップな面をもって表現の仕方でどちらにも見せられる稀な存在だと思います。
たぶん、飲食店はローマン体だと近寄りがたしな感じになるし…だけどゴシック体じゃ味気ない…みたいな葛藤がこのCopperplate Gothicで解決できるのかと。


やっぱり文字の歴史は面白い!


参考

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過去の文字の話一覧


2017年5月22日月曜日

英語リトミック教室のアメブロヘッダーとメニューデザイン

【ブログヘッダーとメニューのデザイン】

こんにちは、柿の庭デザインの石田です。
アメブロのヘッダーの作成依頼をいただきました。


依頼主は、英語リトミック「Little Stars English」、のぐちさとこ さん。
北海道在住の方ですべてメールでやり取りしました。
良い時代…!

今回は、ヘッダー部分にメニューも欲しいという事で、そちらも作りました。

   まず、ヘッダーは画像として作ります。

Illustratorをつかって作ります。


ヘッダーデザインは写真を数枚いただき、色合いなどを決めました。
二人の可愛いお子さんは双子ちゃんだそうです!
とても英語リトミックが楽しそうですね〜。


メニューはhtmlとcssで作るので、どこにメニューが来るかヘッダー画像を作りつつ表示の計画を立てます。
いわゆるWebデザインをします。


   こんな感じでイメージ図を作ります↓
ブログ表示のイメージ図

画像の下から10px上に横196px X 縦65pxのボタンを5つ配置する…細かく数値を決めてたらメモ帳にコピペしておきます。

マウスがボタンを選んだ時の動作も決めます。
マウスが上にのったら、色が濃くなりドットが項目の下に現れるようにデザイン計画を立てました。

   こんな感じでイメージ図を作ります↓
ボタンが選ばれた時のイメージ図


メニューはヘッダーと一体となっているけど、実は別物なんです。


ヘッダーは一枚絵、メニューはcssとhtmlで表示させているのです。

cssで色とフォントとメニューの位置を指定して、htmlでlistタグを使って教室案内〜など項目を入力、webフォントの読み込みの指定をしています。

やっている事は簡単なのですが、アメブロのどこに入力するかとか難しいと感じました。

その点は、同じブログでもBloggerはもっとシンプルで、cssもhtmlも簡単に編集入力ができます。テンプレートの種類は多くありませんが。


設置作業時間は1時間もらいました。
30分もあれば終わるのですが、何が起こるかわからないので念のため。



   どんな感じになったのかは、のぐちさんのブログで♪
のぐちさんのブログ



ヘッダー制作と合わせて約1週間あれば素敵なブログに早変わりです!


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ブログヘッダー作成料金 ¥6,500(税抜き)、メニュー¥3,000(税抜き)で承ってます。
フッターやWEB用素材も♪

お問い合わせはお気軽にどうぞ。
kakinoniwa.d@gmail.com




2017年5月18日木曜日

印刷のセルフサービスがあるのをご存知ですか?

セルフサービスの印刷所とは?

こんにちは、柿の庭デザインの石田です。

先日、自宅のプリンターをつかってどんな事ができるのか、というブログ記事を書きました。
そこで書いた注目のレトロ紙を秋葉原ヨドバシの店頭で見ました。
雰囲気の良いオシャレなカフェにあう色合いの紙でいい感じでした。


さて、
自宅にプリンターがない、カラー印刷が出来ない方もいると思います。
安くすませたいだけではなく厚い紙やツルッとした光沢紙や特殊な紙に印刷したい場合もありますよね。

そんな方はセルフサービスの印刷所がありますよ!

ガソリンスタンドのセルフと一緒です。

セルフ印刷所は、コピー機やカット台が置いてあり、PCを借りて出力したり店員さんに印刷を頼むこともできます。
その場で紙を買う事も出来ます。
いわゆるレーザーコピー機(オンデマンド)で印刷するので、自宅で印刷するよりもカラーのベタ面が綺麗に出ます。
自宅プリンターは、ベタ塗り面のムラが気になる事がありますね。

その他にも製本やラミネートなどのサービスもあります。


それでは、私の知っているいくつかのセルフサービスの印刷所をご紹介します〜。



キンコーズ(http://www.kinkos.co.jp/)


東京都内で多く見かけます。
残念ながら埼玉にはありませんが…。川口市からだとキンコーズ上野店が一番近いかな。
初めて言った時の印象は、紙の種類がたくさんある!でした。
PCブースで自分のデータを開き、紙を選んで受付に言いにいき、印刷ができます。
以前データではズレてないのに印刷機でズレてしまった時に、店員さんがやり直してくれました。実際には2枚分の紙代を1枚にしてくれて、セルフ印刷所では、かなり良心的だと思います。


MBEジャパン (http://www.mbe.co.jp/)


千葉に住んでいた時、千葉駅前店をよく使ってました。
勝手に千葉にしかないと思っていたら結構全国にあるんですね。失礼しました。
しかし、またしても埼玉にないですが…。
ここは受付で先に紙を選び、PCレンタルしコピー機に手差しで紙を入れて出力!と言う感じ。(あれ紙を先に買ったんだっけ…?後払いだっけ?忘れました)
もちろんお店に印刷を頼む事もできます。
千葉駅前店は小規模だったのでアットホームな雰囲気でした。


リスマチック(http://www.lithmatic.net/)


利用はしたことないのですがこちらも都内でよく見かけます。
というか都内にしかないみたいですね。
自分で印刷するというよりも店員さんがすべてやってくれるイメージ。実店舗の強みで、直接相談したり店頭で色々なサンプルを見せてもらえると思います。24時間営業の店舗もあるそうです!


.Too(http://www.too.com/)


学生の頃、A2のポスターの印刷を頼んだ事あったのを思い出したのですが…検索してもそれらしき情報が出てきませんでした。
今はやってないのかしら…?
こちらは少々値段は張ると思います。



*****


全国や都内に展開している大きな会社さんを紹介しましたが、調べてみると小さな所も含めて気軽にいけるセルフ印刷所はまだまだあると思います。


また紹介したセルフ印刷や自宅プリントは安くすませられるのが魅力ですが、正直色合いの正確さには欠けます。

そういった事が気になる時は、印刷の相談をお店や印刷所と直接する事です。
モニターに映る色を一発で正確に出力することは大変難しい事です。
大量部数必要だとか特殊なカットしたいとかも印刷所に直接相談すると良いですね。


ではでは何か印刷したい時の参考にしてもらえれば幸いです〜。