むかし箪笥のカバーとして婚礼用具の一つであった油単(ゆたん)。
先日、その油単を様々なところから集めて展示されているのを見る機会があった。
亀、鶴、昆布など吉祥模様が描かれていて同じ物が一つとしてない。
和服にもよく使われているという「束ね熨斗」をここで初めて知った。
その中でも目を引いたのが「虫食い束ね熨斗」。
束ね熨斗だけでも吉祥文様なのにあえてなぜ虫食い??
不思議だなと思って、そのときは人に聞いてもはっきりとわからなかった。
あとでインターネットでしつこく検索したら一件ヒットした。
何でも「虫に食われるくらい長く好かれるように」みたいな事らしい。
昔の遊び心と願掛けに、
うわぁ洒落てるな〜!なるほど!と感心してしまった。
形が美しいだけではなく、気持ちを注ぐみたいな、ある種のゲン担ぎみたいな事って好きだなと思った。