2017年10月12日木曜日

オンデマンド印刷の失敗談



デザインが出来上がり、印刷会社さんに紙への印刷をお願いする時に、「オフセット」か「オンデマンド」か選びます。

双方の違いは、版を作るか作らないか。

版を作る=オフセット印刷です。
大量印刷に適していて、特色カラーが使えて、高解像度に印刷されます。
製版コストがかかるために少部数だと割高になります。

一方、少部数の場合は、オンデマンドの方が安価に上がります。
その反面、細かい文字が苦手だったりします。

印刷の選び方で最終的な金額が変わってきます。


オンデマンド印刷で失敗した話
昨年に名刺デザインのご依頼いただいた方より、同じデザインで少しテキストを修正して、100部のご注文を受けました。

前回オンデマンド印刷を使用して、色合いがとてもよく再現されて安心したので、今回も同じように期待をして注文をしました。

そうしたら失敗しました…。

多少の色の変化は覚悟をしていたのですが、かなり色合いが違うものが出来上がってきました。
スキャンした実際の名刺
(名刺文字部分はプライバシー保護のため消しました)

画像の上が今年、下が去年です。
同じデータなのに色が違います!!

デザイン上のPC画面の見え方はこうでした(スクリーンショット)↓





モニターと印刷を比べてみると…





前回(去年)の印刷は、今回(今年)に比べてかなり良くPC画面上の色合いを再現していたかと思います。


オンデマンドの印刷機は、それぞれ癖があり、気温の変化や人の調整によっても色合いが変わってくるそうです。

さすがに色が違い過ぎなので、再注文をかけました(泣)
念のため、色をもう少し画面に近づけてほしいと印刷所の方に伝えたら、

印刷所「モニターによって色の見え方が異なり、完全に再現は難しいです。前回のデータは残っていないのでわからないが、前回の方がおかしかったのでは?」
と言う返事が帰ってきました。

う、う〜ん。完全に再現できないのは承知だけども前回の方がよかったよ〜(泣)
確かにオンデマンド機のせいなので、攻められないし印刷代も安いのでね…。
だけどさ〜(泣)

再注文もまた色が違うと怖いので、さすがに色校正をお願いしました。

色校正は、印刷する前に色合いを確認するための作業です。
もちろんプラス料金がかかります。

色校正を入れたら100枚程度の個人名刺の場合、一枚50円程になってしまうのはどうしたものか。高い…。

オフセット100部と対して変わらなくなってしまう…。
企業ならば、1,000部とか3,000部とか大量刷ってコスト削減できるけれど…。

色のこだわりとコストとの葛藤ですね。