2017年5月24日水曜日

5月 24, 2017
普段何気なく使っている文字の歴史を探る

【文字の話 10】Copperplate Gothic(カッパープレート・ゴシック)





40歳でタイプデザイナーに異業種転職した制作者ガウディ


Copperplate Gothicは、アメリカのフレデリック・ガウディ(Frederic W. Goudy)によってデザインされた書体で、1901年にAmerican Type Foundersによって発売された。

ガウディは「40になってシカゴの不動産屋の帳簿仕事をしている自分を見直して、人生を誤っている」と悟り、大方の人間が自らが選んだ職業に身を全うしようという年齢になって、彼はほとんどゼロから再スタートした異色のタイプデザイナー。

その後の36年間で彼は113のフォントを生み出した。

今月5月11日は命日だそうだ。
ちょうど5月に文字の話でCopperplate Gothicを取り上げるという偶然を感じた。


名前のカッパープレートについて


Copperplateという名の通り、銅版、銅版印刷時代に使われていた文字を復刻をしたようだ。大文字しかないのが歴史が古い感じを受ける。それがデザイナーの狙いかもしれない。
文字の話1のトラジャンも同じで小文字がなかった。
小文字がないフォント=古い=格式的みたいな日本にはない意識がありそう。


食のブランドロゴに好まれる?


ゴシック体(サンセルフ)だけど、ローマン体のように文字の端にセリフと呼ばれる飾りが付いているのが特徴のCopperplate Gothic。
小文字がなく、すべて大文字アルファベット。

直線的なボディの洗練された都会的な雰囲気、伝統的な飾りを持つ事であたたかみも感じられる。
使われている例をネットで見ていると、飲食店や食べ物系が多いように思われた。
DEAN & DELICA、KIHACHI…など色々なブランドロゴに使われているよう。

だんだん…このフォントを見ているだけでお腹が空いてきたかも。

どっしりとした存在感があるけど、飾りのお陰で中性的な雰囲気が出ているフォント。
気品に満ちているのだけど、可愛い感じ。

もちろん、雑貨や法律事務所など様々使える汎用性に優れた書体だ。


調べてみて感想


書体の歴史よりも制作者の40歳からの人生に興味を覚えてしまいまいた。
美術界でも60歳から絵を描き始めて80歳の大御所に…みたいな事聞きますが、すごくパワフルで勇気もらえます!

Copperplate Gothicは、「格式高い」と「可愛い」というギャップな面をもって表現の仕方でどちらにも見せられる稀な存在だと思います。
たぶん、飲食店はローマン体だと近寄りがたしな感じになるし…だけどゴシック体じゃ味気ない…みたいな葛藤がこのCopperplate Gothicで解決できるのかと。


やっぱり文字の歴史は面白い!


参考

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